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歌詞
桃太郎さん 桃太郎さん
お腰につけた黍団子
一つわたしに下さいな
やりましょう やりましょう
これから鬼の征伐に
ついて行くならやりましょう
行きましょう 行きましょう
あなたについて何処までも
家来になって行きましょう
そりゃ進め そりゃ進め
一度に攻めて攻めやぶり
つぶしてしまえ 鬼が島
おもしろい おもしろい
のこらず鬼を攻めふせて
分捕物をえんやらや
万々歳 万々歳
お伴の犬や猿雉子は
勇んで車をえんやらや
楽譜
歌詞の意味と曲の解説
「桃太郎さん桃太郎さん」という歌詞の岡野貞一が作曲した童謡です。作詞者は不詳となっていますが、
桃から生まれた桃太郎が、さる、きじ、犬をつれて鬼が島に鬼退治をしにいくという童話をベースにして作られた曲です。
歌詞に登場する黍団子は、黍が主原料の団子ですが、吉備団子と書かれることもあり、この場合は、黍でできた団子というよりは、岡山県の吉備地域の名産品のことを言います。このため、吉備団子には黍が使用されていないものも含まれています。
音楽的には、日本の伝統的な童謡にみられるぴょんこ節的な構造をもっています。ピョンコ節は、1拍が付点8分音符と16分音符の符割になっているような曲で、タンタタンタというリズムの曲です。桃太郎の楽譜では、出だし以外は8分音符の連続で表記されていますが、実際に歌うときは、付点8分音符と16分音符に置き換えて歌われます。(このことについて研究している人がいるようで、ネットを検索すると論文がみつかります。)
残酷な歌詞
物語には、突っ込みどころが幾つかあって、たとえば「きび団子1つで命がけの家来になってしまうサルやキジはいかがなものか」とか、「鬼の宝物を力づくでうばって自分のものにしてしまい正義
漢づらするのはどうか」とか。歌詞にはでてきませんが、桃が流れてきてその中に子供が入っていたというのも不思議といえば、不思議です。
とにかく、桃太郎の話には、童話らしからぬ点が幾つもあります。「食べ物で動物を買収して家来にしている」「鬼の宝物を奪って自分のものにしてしまっている」など。古い時代の物語で、作者も分かっていないようです。物語のできた時代では、領主たちが領地拡大のために、実際に食物や土地を分け与えたものを家来にし、近隣の諸国に攻め入っていたという背景があり、それが正義となっていたのかもしれません。
芥川龍之介の作品に「桃太郎」というものがあります。桃太郎の物語を鬼の側から描いたもので、平和に暮している鬼達のところに、桃太郎がやってきて理不尽にも皆殺しにしてしまうというような内容だそうです。歌の初出は、1911年、芥川龍之介の作品は1924年だから、歌のほうが先に世に出ていたことになります。物語だと、さほど違和感がないのですが、やはり歌の歌詞は、桃太郎って本当に正義なの?って思ってしまいます。.芥川龍之介もこの歌を聞いて何か考えるところがあったのかもしれませんね。
芥川龍之介は、他に「猿蟹合戦」というタイトルの短編小説も書いています。昔話の「猿蟹合戦」の後日談で「本当に猿は悪で、蟹は正義か?」ということがテーマになっています。
福沢諭吉も同様に考えていたようで、桃太郎を卑怯な「盗人」と言っています。桃太郎と鬼に関して、2018年に小学生が夏休みに行った「桃太郎に出てくる鬼は悪くない」という内容の自由研究が書籍化されるという記事が話題となりました。記事によると、鬼にも時代により変遷があり、江戸時代では桃太郎が鬼から宝物を奪い、明治の後半ごろから、鬼がみずから宝物を差し出すようになるようです。ただ、攻め入られた鬼がみずから宝物を差し出したとしても、桃太郎が泥棒という事実は変わらない気もしますが。。。ちなみに、昭和の書籍になると、桃太郎の話に限らず、「優しい鬼」というのが見られるそうです。
また動物たちとの関係にも変化がみられ、新しいものでは、食べ物で買収されるのではなく、自発的に仲間になったあと、お礼に桃太郎が黍団子をあげるという流れになっていたり、船をこぐのを桃太郎と動物が交代で行ったりということになっているようです。