TV曲の番組スタッフから質問のメールが送られてきた。
まだ企画段階のものだろうから、詳しくは書けないと思うが、質問をつきつめると、
「動物は音楽を理解するか?」ということになるかと思う。
(この程度なら書いても大丈夫だろう。)
まず、人間と動物とでは、聞こえる音の範囲が違うということを考えなければならない。
これを可聴域というが、低い音は、何ヘルツまで聞こえ、高い音は何万ヘルツまで聞こえるかということが、動物ごとに違っている。
http://www.asahi-net.or.jp/~HB9T-KTD/music/Japan/Research/MediaArt/hearing_range.html
動物は、自分で発声する周波数帯の音が特によく聞こえるようで、
哺乳類などは人間に近いが、鳥類などは、意外と耳が悪い。
また、イルカのように、ものすごく高い音が出せるけど、自分ではその音は聞こえないという不思議な動物もいる。
おおむね、体の大きい動物は低くて長い声でなき、
体の小さい動物は、高くて、短い声で繰り返しなくということが言えると思う。
たとえば、ゾウや牛のなき声は低くて長いが、鳥など小さい動物は、甲高い声を繰り返してなく感じである。
また、可聴域に加えて、どのくらいの周波数まで区別して聞こえるかという問題がある。
たとえば、人間だと、どの人も、ドレミの音は区別できるし、訓練された人だと、半音の100分の1の違いまで区別できる。
動物に聞いてみないと分からないが、動物はこの区別があまりできていない可能性がある。
人間でも、3歳ぐらいまでの音楽環境によって音感が決まるようだから、野生の状態の動物だと、音感が育っていない可能性が高い。
人間と一緒に暮らしているとか、動物園の園内音楽を聞きながら育ったとかだとマシかもしれない。
次に、音楽の速さや符わりの問題がある。
人間が聞く音楽のテンポは、だいたい人間の脈拍の範囲で、60〜120BPMあたりと言える。
しかし、小さな動物ほど、脈拍は速い。鳥の鳴き声を音楽としてとらえると、テンポが速めなのは、このことと関連しているだろう。
まとめると、小さな動物には、高い音で早いテンポの曲を、大きな動物には低い音で遅いテンポの曲を聞かせればいいことになるが、どうなんだろう。。。
以前、動物園に行って、こっそりと動物に超音波をあてるという実験をしたことがあるが、
動物たちは振り返りもしなかった。がいして天敵が発する音以外には無関心なのではないかと思う。。。
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